こんにちは。司法書士の唐澤です。

たまに「住宅ローンを完済して金融機関から書類が送られてきたけど手続きしないといけないの?」というご質問をいただきます。

手続きしないといけないの?と聞かれると…
「抹消手続きをするのが一般的ですが、義務ではないので抹消手続きしなくても誰からも文句は言われませんよ。」
と答えるしかありません。

そうするとほぼ決まって
「じゃあ、放っておいても大丈夫?」
という更なる質問…

大丈夫かどうかと聞かれると…
「ただ、将来その不動産を売却する時などにはその前提として抵当権を抹消する必要があります。
手続きを忘れて登記だけ残っているような場合には金融機関から送られてきた書類を紛失してしまっていることが良くあり、
その場合には金融機関に再発行の手続きを依頼したり、登記手続きに時間が掛かったりと、面倒なことが多いですよ。
なので、忘れないうちに抵当権の抹消手続きをしておいた方が安心ですよ」
という趣旨のお答えをしています。(放っておいて大丈夫か?の質問を聞かれなくても言ってます)

抵当権抹消だけでなく、相続登記についても同様のご質問がよくあります。
事例にもよりますが相続登記の方が抵当権抹消よりも放っておく事のリスクが高いです。

ネットなどでは義務じゃないからしなくてもいいというようなものをたまに見ますが、
専門家としては法律上「しなければならない(してはならない)」だけでなく「しないと(すると)どんなリスクがあるのか」をしっかりご説明してお客様に『安心』をご提供していきたいと思います。